日本から世界への医療サポートを。グローバルなビジネスで成長を実現する

「J-VPD株式会社」は日本から世界への医療サポートを行う企業で、その範囲は日本式の国際臨床検査事業、透析事業、高度医療機器や医薬品の販売、技術移転、健康飲料やサプリ等の代替医薬製品の販売、病院開設事業、医療マーケティング業務と、幅広い分野に及びます。
同社は主に海外との取引で医療関連のビジネスを展開しています。例えば国際臨床検査事業とは、世界に誇れる臨床検査の精度管理や特殊検査技術で、海外における医療サービスの向上や早期診断などの分野で患者の負担や医療費軽減に貢献するものです。
少人数の会社でありながら非常にスケールが大きく、将来の拡大が見込める分野に挑戦しています。2017年からの鴻池運輸との共同事業では、約2年間にわたりインドにおける国際検体事業の実現に向けた技術研修を実施する研修実施機関に認定され、インドの臨床検査ラボの技術者と病理医を日本に受け入れて技術研修を行っています。

代表取締役社長の山田哲児さんは、病院の立ち上げや経営改善を行う会社である株式会社DCOを2005年に設立し、後に業務の一環として海外での病院立ち上げなどを行う海外部門を2016年に分社化したのがJ-VPDとなります。
山田社長は医療への想いをこう語ります。「日本は世界でも屈指の手厚い医療が受けられる国です。医療機関が数多く開設され、保険診療も浸透しています。誰もが病院で診療が受けられ、薬を手に入れられる。ところが、医療に対する不安がない一方で、現在の状況は医療の飽和状態ではないかと考えました」
そして「本当に医療が求められている場所はどこか」を考えた時の答えが「海外」でした。最初は日本の優れた医療機器を海外へ輸出しようと考えますが、開発途上国の医療事情を目の当たりにして考えを改め、開発途上国の医療環境の整備などを担うことにし、40以上の国々にビジネスネットワークを構築してきました。

同社のスタッフには、世界各地の人材が集まっています。ネパール出身のゴラ・スマンさんもその一人。母国で経営学を学び、大学院を終了後に来日。日本語学校に通いながら飲食店でアルバイトを始めますが、その飲食店を経営していたのが山田社長だったそうです。「アルバイトの私に対しても親身に接してくださり、インドのビジネスを拡大させているということを聞き、私もビジネスの役に立つのではないかと思って入社を決めました」とスマンさんは振り返ります。入社後は通訳や翻訳の業務からスタートし、現在はインドでのビジネス拡大に携わっています。
発展途上国に課題が多いこともビジネスの魅力だそうです。そして、「当社がまだ小さな会社だということも醍醐味です。大手企業だと自分が貢献したことがなかなか見えないかもしれません。自分の頑張りが会社の成長に反映されて目に見えるということは、とてもやりがいに感じます」と語りました。

同社はJ-VPDラボラトリーにおいて、感染症拡大防止に貢献するため2020年11月から精度管理体制を強化し、医療機関とも連携して新型コロナウイルスPCR検査サービスの提供を開始しています。検査のスペシャリストとして、感染症防止対策に積極的に取り組んでいます。
同社が求める人材について山田社長は、「経験は問いません。語学も入社後につけてもらえればいい」と言います。そして、「経験や語学力の有無よりも、皆と同じ気持ちで仕事に臨める人と働きたい。いろんな個性の人がいてもいいと思いますが、一緒の方向を向いていることが大事です」と続けました。
そのうえで、「働きながら自分の中の引き出しを増やしてもらいたい」とも。「極端な話ですが、他の会社に行っても恥ずかしくない実力をつけて欲しい。外国籍のスタッフならば、母国に帰ったら同じビジネスができるくらいに育って欲しい」と、働く社員の成長を望む姿勢を語りました。