ITと顧客第一主義の姿勢で企業を支援。躍進の理由は働きやすさ、人材育成にあり

1995年に名古屋で設立され、間もなく30周年を迎える株式会社ITCS。企業経営では欠かせない人事や会計などのバックオフィス業務を効率化するサービスを提供しています。社名の四文字に込められた『Information Technology for Customer Success』という理念の通り、設立以来、一貫して顧客視点でのサービスを提供してきたと、経営管理部課長補佐の戸谷祐介さんは語ります。
現在、同社の主軸となっているのが、企業の社内情報を一元管理するオリジナルのERPフロントシステム「Manage OZO3」といったプロダクトの販売と、オリジナルのクラウドインテグレーション「mixsol」といったサービスの提供です。
「たとえばOZOはWeb業務統合アプリケーションとして2011年にサービスを開始したのですが、約10年で1,000社以上の企業様が導入し、40万名以上の方が利用されています」
同様のサービスや製品を提供する同業他社は少なくありませんが、さまざまなアプリと連携できるといった使い勝手の良さや、それぞれのお客様に合わせて最適なサービスを提供している点が同社の強みとのことでした。
「たとえばOZO3は解約率が3%と非常に低く、こうした部分にもお客様からの信頼を実感しています」と戸谷さんは胸を張ります。

そんな同社が求めるのは、顧客第一主義などITCSの価値観を理解した上で共感してくれる人材だと、戸谷さんは語ってくれました。
「その上で、さまざまなタイプの人がいればいいと思っています。たとえば地道にコツコツと成果を積み上げていくようなタイプ、また周囲の人を巻き込みながら皆を引っ張っていくようなタイプ。そのどちらも当社には必要です。言い換えれば、どんなタイプの人でも活躍できる環境が整っていると思います」
もちろん文系出身であっても、入社後は約4カ月にわたって研修を行うので大丈夫とのこと。2019年度からは新卒採用も本格的にスタートしたそうですが、文系・理系を同数程度を採用し、男女比もほぼ同じなのだそうです。
「また、当社が定める約30の資格取得に関しては、参考書や講習受講料、受験料などは会社が負担します」と戸谷さん。取得した場合は、資格によって1万円から最大30万円までの報奨金も支給されるとあり、取得率も高いとのことでした。

入社9年目の伏下右祐さんにも話を聞きました。カスタマーサービス部でマネージャーを務める伏下さん。前職は技術指導寄りのコールセンター業務だったそうです。
「お客様のサポートを行う会社を探す過程でITCSを知った」という伏下さん。面接で社長から直接熱い想いを聞いたことが、入社の決め手になったそうです。現在は部署のマネジメントを担当しつつ、自身でもお客様のところに伺って、システムの立ち上げなど支援を担当しているとのことです。
「当社の製品は汎用性の高いサービス内容をベースに、私たちサービススタッフが個々のお客様のニーズに合わせた内容にチューニングしていきます。それらを行った上でしっかりと稼働まで持っていくのが難しさでもあり、やりがいでもありますね」
その過程では何度も顧客の下に足を運び、ニーズを聞き出すことが重要とのこと。担当者とのリレーションも重要になるので、自然と長い付き合いになることが多いそうです。
「IT関連の仕事は、一日中パソコンに向かっているイメージがありますが、むしろお客様とのやり取りのほうが多いですね。そういう意味では、人と接することが好きな人のほうが当社の仕事には向いているのかもしれません」

こうしたITCSの業務をしっかりと支えているのが、同社の働きやすさ。IT業界には残業が多いイメージがありますが、ITCSの場合は月平均10～20時間と比較的少ない点が特徴です。
有休はもちろん、育休や産休もしっかりと取ることができ、利用したほとんどの女性社員が、育休後も仕事に戻ってきているのだとか。また週に2日は在宅勤務も可能なハイブリッドな働き方を採用。社内はフリーアドレスなので、オフィスでも毎回リフレッシュして働くことができます。
「さらに時差出勤も可能なので、働きやすい環境が整っていると思います」と伏下さん。有休も時間単位で取得できるので、たとえば『夕方お子さんのお迎えに行って、また戻って働く』といった働き方も可能なのだそうです。
今後は、たとえばお盆や正月に帰省した際に、そのまま数週間リモートワークを行うワーケーションスタイルの働き方も検討していきたいとのこと。
「まだ社員数もそれほど多くないのですが、だからこそ、社員一人ひとりの要望に対して経営陣がきちんと検討してくれる土壌があります」という伏下さんの言葉が印象的でした。