案件が生まれるのを待つのではなく、お客様に寄り添った積極的な提案型のアプローチをめざす

株式会社ウェブスターは、金融業界を中心に企業の業務システムを担っている会社です。代表取締役の水間一成さんにお話を伺いました。
「IT業界の多重下請け構造から抜け出し、お客様に寄り添って提案できる関係になりたいと思い、2006年に独立。旧知の外資系生命保険会社に声をかけられ、直接取引をさせていただくようになったのが成長のきっかけになりました」
事業の柱であるソリューション開発は、自社メンバーでチームを作り客先で常駐。多いところで20～30人のメンバーで、上流から下流までの工程を担当しています。ほかに受託開発や自社開発のクラウドサービスも展開中です。
「強みは提案型の実践。『こういうのできない？』と言われて動くのではなく、お客様が喜びそうなツールのプロトタイプを作り、『これを入れたら費用対効果上がりますよ』といったコンサルティング的な提案型の仕事を増やしています」

ウェブスターでは、どのような人材を求めているのでしょうか？
「お客様と話す機会も多く、コミュニケーション力は必要です。IT業界というと1人で黙々と作業をするイメージかもしれませんが、弊社は正反対のチーム体制。それが苦手な人は残念ながら弊社にはマッチしないかもしれません」
一方プログラミングスキルは、入社時は多くが未経験者。そこで3カ月間の外部研修を用意し、あとは現場の各チーム内で教育していきます。さまざまなプロジェクトに幅広い形で関わっており、プログラミングだけでなく、マネジメントが得意な人など適性に合わせて配置転換も可能。やりたい分野でキャリアを伸ばしていけます。
現在は常駐のうち8割ほどがテレワークで、経験が浅い社員には、わからないことを聞きづらいなどの難しさもあります。そのため、若手社員が自主的にオフィスに集まって仕事をしていたり、慣れるまで先輩たちがついて教えたり、各チーム内で話し合いながら取り組んでいるそうです。
今後めざす方向性について、水間社長は次のように語ってくれました。
「社員に長く働いてもらうための環境を準備していきたい。その1つが産休・育休明けに復帰する女性のための環境整備。現在2名が産休中で、今後もう1名が産休に入る予定もあり、まずは復帰後に負担なく仕事ができるプロジェクトを準備していきたいと考えています」

入社5年目の細川野愛さんにも話を伺いました。細川さんは、未経験者OKの会社を探すなかでウェブスターを知ったとのこと。
「見学に来てみると和気あいあいとした雰囲気があり、相談しやすい環境だと感じました」
配属先の現場は20人ほどのチーム。マンツーマンでついてくれた先輩は、一から十まで教えることはせず、ヒントを与えて、まずは自分で考えるよう指導してくれたとか。おかげで現場が変わっても対応できる力がついたと振り返ります。
細川さんは、これまで損害保険システムや不動産系のWEBシステムの開発に携わり、現在は生命保険会社のテスト支援として、ユーザーが使うシステムの動作確認作業を担当しています。
実は最近うれしいことがあったとか。
「たまたまYouTube広告に、自分がテストに関わっていた商品が、新発売として出てきたんです。『あ、私が関わったやつだ！』とうれしくなりました。システムの仕事というのは、あまり表には出てこないものですが、今回のように実際に世の中に出ているとか、使ってもらっていると実感できる機会があるとやりがいにつながりますね」

細川さんは2年ほどシステム開発に携わったのち、約1年間の育休を取得し、昨年5月に職場復帰しました。
「若い会社ということもあり、私が産休・育休取得第1号なんです。当時はまだ制度が整っていなかったのですが、会社はすぐに対応してくれて、当事者の声も聞きながら環境を整備してくれました。ちょうど忙しい時期だったのですが、みなさんに協力してもらい無事に産休に入ることができました」
職場復帰の際は、上司と相談し、残業時間などを考慮して、現在のテスト支援を行う部署で復帰。基本的にテレワークで週に1日だけクライアント先に出社しているそうです。
今後の目標については、次のように答えてくれました。
「いずれ開発の現場に戻りたいと思っています。そのために心がけているのは、効率よく作業をすること。育児をしながらでも仕事に関わる時間や、ステップアップのための時間を少しずつ増やしていきたいと考えています」