中国から日本、そして世界へ―― 次代を担うグローバルなIT人材を育成

安信株式会社は、中国・大連にあるIT企業で働いていた代表取締役社長の呂さんが日本で立ち上げた会社です。2014年にスタートし、2022年で8年目を迎えます。事業内容はシステムエンジニアリングサービス（SES）を中心に、webソリューション事業やAWS導入支援事業などを展開。会社の特徴について、営業部の橋本さんに訊いてみました。
「社員数は55名で、そのうちの50名がエンジニア。また、55名のうち35名が外国籍のスタッフであることも、当社の大きな特徴です。外国籍スタッフの大半が中国出身ですが、これは代表の呂が大連で一緒にソフトウェア開発をやっていたメンバーの多くを日本に連れてきて、今度は日本を舞台に様々な開発プロジェクトに関わるようになったからです。中国以外では日本と韓国出身のスタッフが在籍していますが、グローバルな人材育成をするためにも、スタッフは国籍を問わずに採用したいと考えています」

スタッフを採用するにあたり、国籍・性別はもちろんのこと、ITに関する知識や経験、さらには日本でも就業経験も一切問わないと言います。必要なのは、「ITの世界で自分の力を試してみたい」という意欲だけと語ってくれました。
「当社ではその人のレベルに応じたトレーニング制度を導入していますので、入社にあたってITに関する知識や経験は必要ありません。人によって期間は異なりますが、まったくの未経験者の場合は約3カ月を研修期間に充て、その後、実際のプロジェクトに派遣するようにしています。そして、プロジェクトに参画してからも先輩スタッフによるOJTが受けられるなど、手厚いサポートが用意されているのです」
「手厚いサポート」と言えば、同社では日本での生活に慣れていない方を様々な方向から手助けしているそうです。
「外国籍の方には、研修期間中に日本で仕事をする上での注意点や母国と日本との文化の違いなどもレクチャーします」

文化の異なる国で働く上での心得といった〝精神面〟だけでなく、生活をする上で必要な〝経済面〟のサポートも行っているそうです。
「外国籍の方が日本で生活を始める場合、当社では家賃の一部を会社が負担する制度を用意しています。さらに、日本で生活をするには様々な手続きが必要になりますが、中にはその方法が分からない方もいらっしゃいますので、そのような方の為に、手続きを一緒に行うなどのサポートも行っています」
また、スタッフの働き方についても柔軟に対応しているそうです。
「ここ最近は新型コロナの感染症拡大を防ぐために、スタッフにはテレワークを推奨しており、それによって現在は約半数のスタッフがリモートで開発業務にあたっています。なお、現在は女性スタッフの割合は少ないですが、エンジニアや管理職として活躍している者もいます」

日本に拠点を置く安信株式会社のお客様の多くは、日本の企業です。したがって、スタッフ同士のコミュニケーションは基本的に日本語で行われます。
「スタッフの国籍は問いませんが、日常会話程度の日本語が話せることがやはり必須条件となります。日本語検定2級以上を持っていれば尚良いです。ちなみに、近年は海外にオフショアの開発拠点を置くケースも多いので、今後入社して来る方には日本とオフショア拠点との橋渡し役にもなってもらいたいのです。ですから、日本語以外に中国語や英語など、語学に堪能な方なら活躍の場はより広がると思います」
さらに、同社は自社でエンジニアを育成するだけでなく、自社運営サイトを通じてヒューマンリソース（HR）事業にも注力しています。
「現在、在留学生と中国市場向けの転職求人サイトを自社で開発中です。このサイトは、募集情報と人材情報から該当言語を分類し、人物像等を識別する機能を持っているのです」